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         [幸福は幸福を呼ぶ/宇野千代]            Happiness brings happiness/Uno Tiyo [B]

               [幸福は幸福を呼ぶ/宇野千代]

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           [幸福は幸福を呼ぶ/宇野千代](集英社文庫)の表紙

     ※【信じると言うことは面白いことである。人の力ではなく、自分の力を
      信じる。自分にはこれっぽっちの力しかない、と思っていたときと、
      そのこれっぽっちの力を大切にし、そして、その上にもまた積み重ねて
      行く力があるかも知れない、いや、ある、と思うようになったときは、
      違う。
       私も、いまは、自分のこれっぽっちの力を種にして、もう少しは
      ましな仕事が出来るのではないか、と思うようになった。
       おかしなことですが、自信のない人間は、ほめられた事柄に対しても、
      また新しい不安を持つものです。
      「思い込んだら百年目」と言う言葉があるが、自分で思い込んでいるの
      だから、好い気なものである。そう言う私の眼に、一番歯痒く映るもの
      は、「あたしは駄目よ。あたしは何にも出来ないんですもの」と言って、
      言葉に出して、自分で自分をぼろ糞に言う人のことである。そう言って
      いれば、何もしないでいられるから、気楽なものである。
       どんなに駄目でも、当たり前だからである。
       しかし、そう言う代わりに、「私は駄目ではない。私は何でも出来る」
      と言って見てはどうであろうか。】※

      ☆上記※【~】※部分は[幸福は幸福を呼ぶ/宇野千代](集英社文庫)の
       [自信が能力を生み出す]の項目の一節より引用

      はじめて☆幸福は幸福を呼ぶ/宇野千代(Uno Tiyo)☆を手にしたの 
      はいつだったのか・・・もはや全く覚えていないのだけれど・・・
      いつのまにか本よりもPC画面の文字に明け暮れる日々の中で・・・
      久々にあけたチェストの引き出しの中に沢山の本が入っていた・・・
      その本にかけられたブックカバーにより昔好きでよく行っては・・・
      その時々の自分に何かしらの力を与えてくれるような本に出会えた
      そんな書店名入りの文庫本の中の一冊にあったのが宇野千代さんに
      よる[幸福は幸福を呼ぶ]というタイトルの一冊だった・・・桜模様の
      着物や食器などのデザインで有名な方と認識するもこの本を読むまで
      どういう方なのかは知らなかった・・・七章六十項目によるエッセイ
      で綴られた[幸福は幸福を呼ぶ]は七十半ばから書かれたものと改めて
      知り・・・その生き方を通して語られる言葉の深みも感じながら・・・
      読み進めていった・・[能力は無限である<能力の生かし方>]という章
      の[自信が能力を生み出す]という一節内の一部分を掲載しながら・・・
      自分自身の中の自分を信じる力をもう一度呼び起こそうと思う・・・
      まるで過去の自分から現在の自分への叱咤激励のごとく・・・そして
      この本のタイトル[幸福は幸福を呼ぶ]のようにまずは小さな幸福感を
      自分の中に咲かせながら満開の桜咲く春の日を願っている・・・・・・


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      [12のつきのおくりもの/スロバキア民話]           Gifts from 12 months / Slovak Folktale [B]

絵本[12のつきのおくりもの/スロバキア民話]

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            絵本[12のつきのおくりもの](福音館書店)表紙
            スロバキア民話 内田莉莎子/再話 丸木俊/画



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           冬の森でたき火を囲む1月から12月までの精たち



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            美しい若者3月がつえを振るとそこは春の森に



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               春の野ですみれをつむマルーシカ



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           マルーシカのため12月からつえをかりる6月の精


         ずっと記憶のどこかにあり気になっていた絵本・・・
         ようやく探して久々に読んだ☆12のつきのおくりもの☆は
         スロバキア民話を元に[内田 莉莎子/再話] [丸木 俊/画]にて
         福音館書店の[こどものとも]という絵本シリーズの一冊・・
         いつ買ったのかは記憶の彼方だが・・・時間つぶしに入った
         本屋で偶然目にしたその表紙の絵に惹かれ手にとったことは
         覚えている・・・まま母とその娘にいじめられるマルーシカ
         という娘が冬だからあるはずもないすみれやいちごを探しに
         森の中へ入り・・・そこで出会う12の月の精たちのおかげで
         まま母たちのいじわるないいつけを叶えていく・・・そして
         りんごを持ち帰った時・・そのあまりの美味しさに欲が出て
         森へ向かったまま母たちのふるまいに森の精は厳しかった・・
         民話や昔話というものは戒めのためなのか結構きっついラスト
         だったりするけれど・・・このお話もなんだか一方からみれば
         ハッピーエンドだろうけどやり直す機会もあってほしかった・・

         [こどものとも]と言うこの絵本シリーズは本来こども用の絵本
         なのだろうが大人も子供も関係なく楽しめるクオリティの高さ
         28ページで厚さ数ミリの絵本の中に凝縮された絵の素晴らしさ
         と共に定価¥350という驚きの価格だった!!(復刻版の価格は別)
         また当時その絵の作者=丸木俊さんとは認識していなかった・・
         はじめて丸木俊さんを知ったのはそれからまもなくのことで・・
         NHK[日曜美術館]の丸木位里さんの特集か何かだったと思う・・
         丸木位里さんの妻であると知り・・そこで見た原爆の絵の凄さに
         絵本とのギャップを感じ・・とにかくビックリ!!!したことだけは
         覚えている・・TV画面から伝わるその絵の凄まじさ・・実物の
         前では腰が引けてしまうかもしれない程の二人の思い以上のもの
         が込めらたような原爆の図・・この先二度とこいうい事があって
         はならぬという・・二人の絵から伝わる無言のメッセージ・・・
         偶然手にした絵本から・・時を超えて伝わる警鐘のごとく・・・

         ※絵本の写真と一部内容は[12のつきのおくりもの]参照にて掲載

         ※こどものとも[50周年記念ブログ](カテゴリー1971年)に
          この絵本についての記事がありました→[こどものとも]HP

         ※[丸木 俊/Maruki Toshi ][丸木 位里/Maruki Iri]に関する
          丸木美術館についてはこちら→[原爆の図 丸木美術館]HP

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     [ やなせたかし / 幸福の歌 ] YANASE TAKASHI [B]

[ やなせたかし / 幸福の歌 ]

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             [やなせたかし童謡詩集 / 幸福の歌 ]の表紙
          詩&絵 :やなせたかし / 装丁:千葉 謙 /フレーベル館出版
             




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               本の入り口で迎えてくれたのは・・・
               手書きの文字&かたつむりの絵・・・
       しあわせよ / あわてるな / かたつむりにのって / あくびしながら
        やってこい / しあわせよ / かたつむりにのって / やってこい






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             はじめに出逢う[この本の幸福]という詩・・・
            


       はじめて☆やなせたかし☆を知ったのはこどもの頃・・・・・・
       今では[アンパンマン]の作者として当たり前に知られていること
       だろうけれど・・・自分にとって[やなせたかし]さんといえば
       その名前より先に[詩とメルヘン]の表紙絵を通して認知され・・・
       そしてその絵&詩が好きでずっと購読していた・・・今想えば・・
       なにきっかけだったかは定かでないけれど・・・その表紙の絵と
       共に掲載される方々の絵&詩の雰囲気が好きだった・・・・・・

       10/13の訃報を知り・・・あらためて[やなせたかし]さんの遺した
       ものの大きさを想う・・・今から6年前の2007年7/15から9/2に
       [元気100倍!やなせたかしの世界展]という展示が青森県七戸町の
       [鷹山宇一記念美術館]で開催された・・・そこではじめて戦争体験
       などから[あんぱんまん]が生まれ・・・やがて多くのこどもたちの
       支持と共に[アンパンマン]へと広がっていったことなど・・決して
       順調ではなかった経歴を知り・・・とても意外だった・・・そして
       [やさしいライオン][チリンのすず]etcの絵本原画にこめられた本人
       の想いを感じながら・・・さらに遠い記憶を呼び起こされるような
       懐かしい[詩とメルヘン]の表紙原画が観られたことが嬉しかった・・

       そしてその時に手にした本が[幸福の歌]という一冊だった・・・・・
       それは[やなせたかし童謡詩集]として[希望の歌]と[勇気の歌]の次に
       [フレーベル館]から出版された本・・・この本のことを想い出し・・
       開いてみた・・・そうして出逢ったページが一番はじめのタイトル
       [この本の幸福]・・・なんの気なしに読み進めるなか・・・やがて
       どうしようもなく・・・涙が止まらなくなってしまった・・・・・

              【この本の幸福 】詩:やなせたかし
               この本があるということで
               あなたとめぐりあい

               またべつのひととべつのひとが
               この本があるということで

               心がふれあい
               知らない街
               知らないところで
               なにかが生まれ

               なにかがおきる
               やがて絵も歌も
               作者も消えて
               この本も消えますが
               もしもひとつの言葉でも
               あなたの胸に残るなら
               それがこの本の幸福です

               ※やなせたかし童謡詩集
               [幸福の歌]より[この本の幸福]参照

          やなせたかしさんの御冥福をお祈り致します・・・
          それと共に・・・これからもその意思を繋げていく
          多くの作品がやなせさんのこどもとなり・・・また
          多くのこどもたちへ広がっていくことを願います☆
     
       
       ※写真と一部内容は[やなせたかし童謡詩集/幸福の歌]参照にて掲載


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      [ウッレのスキーのたび / エルサ・ベスコフ]              Olle's ski trip / Elsa Beskow [B]

絵本[ウッレのスキーのたび / エルサ・ベスコフ]


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              絵本[ウッレのスキーのたび]の表紙
           エルサ・ベスコフ作/石井登志子訳/フェリシモ出版



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             可愛いすぎる[ウッレ&おとうと]君の図
             絵だけ見た時は妹かと思っていた・・・



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               [絵本のうしろ]はこんな感じ・・・
             春の花にかこまれたふたりで結ばれている


    もはや何年前かさえ覚えていないが・・・東京は池袋へ行った時のこと・・・
    池袋駅の西口と東口もあやふやなうえ・・・[西なのに東武][東なのに西武]って
    ややこしさもあり・・・さらには東武や西武の店内もいつのまにかつながって
    入ったり来たり出来てしまうゆえ・・・自分が今どこを彷徨っているのかさえ
    わからず途方に暮れながら・・・ようやくサンシャイン側の外へ出れた・・・
    その時多分西武の中の本店へ入りそこで目にした絵本[ウッレのスキーのたび]
    の表紙の絵があまりにも可愛いすぎて・・・なんだかその場を離れがたくなり
    衝動買いしてしまった本それがこの[ウッレのスキーのたび]との出会い・・・

    スウェーデンの[エルサ・ベスコフ]という女性の絵本でこのお話は1907年の
    ものらしいので100年以上前に作られた物語・・・六歳のお誕生日にお父さん
    から本物のスキーをもらったウッレは雪がふるのがまちどおしく冬が来るのを
    楽しみにしています・・・けれどもこの年はなかなか冬がやって来ません・・
    しかしクリスマスの二週間前に二日二晩ふりつづいた雪が三日目の朝にウッレ
    が目をさますと空は青くかがやいて雪は何百万もの星のようにキラキラ光って
    いました・・・ベッドの上で三回もでんぐりがえりをしてしまうほど喜んだり
    特別早く着替えた服のどれかは後ろ前に着てしまったと思います・・・という
    ような二ページ目の話でなんだか自分もこどもの頃はこんなふうに雪を楽しみ
    にしてたのかもしれないな〜と思ってしまった・・・その後このお話はウッレ
    が新しいスキーで森へと出かけ[霜じいさん]や[雪どけばあさん]と会いながら
    進んでいきます・・・この二三日お天気がよく明日は雨の予報まで出てる今日
    の靑森・・・日曜にはまた雪らしいので久々に想い出して読み返したこの絵本
    と面白くリンクして[雪どけばあさん]が[霜じいさん]に追い立てられてる様を
    想像・・二月に入りちょっと春を感じながらも冬はもう少しつづくのか・・・
   
 ☆[エルサ・ベスコフ/Elsa Beskow(1874〜1953)]スウェーデン/ストックホルム生まれ
  [児童文学・絵本作家](絵本の写真と一部内容は[ウッレのスキーのたび]を参照に掲載)

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