[ 関野 準一郎展 ] Junichiro Sekino Exhibition [A]
[ 関野 準一郎展 ] Junichiro Sekino Exhibition
[生誕100年 昭和の版画師 関野準一郎展]
青森県立美術館(2014年10/4~11/24)リーフレット表
[生誕100年 昭和の版画師 関野準一郎展]
青森県立美術館(2014年10/4~11/24)リーフレット裏
☆青森県立美術館[あおもり犬/奈良美智(2005年)]☆
☆偶然撮っていた171年ぶりの[後の十三夜]☆
[関野 準一郎展]県美前にて2014年11月5日午後五時撮影
☆青森県立美術館[生誕100年 昭和の版画師 関野準一郎展]看板☆
青森県立美術館で開催中(2014年10月4日~11月24日)の
[生誕100年 昭和の版画師 関野準一郎展]を観に行った・・・
[関野 準一郎]の版画をこうやって一堂に集めた展示を観るのは
はじめてなのでとても楽しみだったものの・・・木版画以外にも
銅版画/石版画/コラグラフなどその手法により様々な作品が多く
その表現方法と共に版木やスケッチなど作品以外の展示もあり・・
交流のあった方々の作品なども多く見応えのある回顧展だった・・・
はじめの展示室にあった[蛍の塔ー武井武雄抄伝](1983年八書房刊)
という本を開いた展示には木版で描かれた武井武雄氏の顔があり・・
ビックリした・・・好きな[武井武雄]を[関野 準一郎]が描いていたこと
を知り嬉しくなった・・・[地上の祭/武井武雄](1938年アオイ書房刊)も
一緒に展示されていてなんだかそこに二人が並んでいるように思えた・・
楽譜をコラージュしたような[題名不詳(アルルカン)](1940年代 木版等)や
[柘榴](1946年 木版)の絵も印象的だった・・・次の部屋へ入るなり急に
絵の雰囲気がシンプルに変わりビックリしたら違う方々の版画も並ぶ部屋
らしく多分そこではじめて観たのは[菅野陽]の[ひとり](1955年 銅板)と
[女II](1961年 銅板)という作品だったのではないかと思う・・・作品名を
確かめようと受付で戴いた作品リストを見るも展示順ではないらしく・・
定かではないのだが・・・またその後コラグラフというはじめて見る技法
の所にその原版??らしきものがありその版そのものがまるで作品のようで
そのまま飾っても素晴らしい気がした・・・その後入った展示室が自分的
には一番好きな場所だったがそこには[スワンと少女](1955年 木版)という
絵と[鶏と少年](1956/54年 木版)という絵が並ぶ一対の世界観があったり
この展示の中で一番印象的だったのが[夢](1965年 木版)という小さな子供
の寝顔とねこのいる絵だった・・・その描かれた対象に対する愛情そのもの
が伝わってくるようななんとも言えぬ柔らかい雰囲気があふれていた・・・
またグラスを持ったような女性の絵も素敵だったのだがその作品名も覚えて
いなくて・・・リストを見てもわからぬまま・・この部屋には野菜や穀物を
使った版画もあり・・・そういう技法もあるんだな~~と面白かった・・・
昔行った青森市浪打の病院に男の子と鳩笛の版画があり多分関野準一郎の絵
だと思うのだがとても印象的で素敵なものだった・・・その絵に近い雰囲気
がこの展示スペースにはあふれているようで帰り際にもう一度観に行く程・・
次の展示室には[葛飾北斎]の[富嶽三十六景 凱風快晴](1830年頃 木版)や
[初代歌川広重]の[東海道五十三次之内 庄野]&[蒲原](1833年 木版)と共に
[川瀬巴水]の[雪の増上寺] (1922年 木版)や[新大橋] (1926年 木版)etcもあり
関野氏の[赤富士](1976年 木版)と[棟方志功]の[赤富士の柵](1965年 木版)が
版木と共に展示されていて[棟方志功]の板木の文字が逆に彫られているのを
目の当たりにして改めてその凄さを思った・・・その展示室に続く坂道状の
通路には[京の朝](1979年 木版)から[京の昼][京の夕][京の夜](1980年 木版)
という同じ場所の一日が感じられる展示や[高見山][北の湖][輪島][若乃花]の
力士を描いた中の[朝潮太郎](1984年 木版)の顔がとても印象的だった・・・
[曼荼羅屏風 版画の鬼 二曲一隻屏風(1982年 木版)という棟方志功を描いた
屏風や[棟方志功像](1968年 木版等)では[摺り重ね見本]10枚の版木と共に
[摺り見本]5枚の展示もあり一枚の[棟方志功像]が出来上がるまでの技法と
その手間のかけようが伝わるものだった・・・そのホールから次の展示室
へ続く通路には女性を描いた[紅型](1975年 木版)や[金波](1977年 木版)
[銀波](1977/78年 木版)や[銀波 金バージョン](1977年 木版)etc華やかに
並ぶ中・・・ひときわ目を惹く[淡谷のり子像](1981/80年 木版)と共に
[淡谷のり子スケッチ](コンテ/水彩色鉛筆/スケッチブック)の展示があり
その絵に添えられた[仏ににている]という手書きの言葉が凄く印象に残り
その淡谷さんの顔に本当に観音菩薩のような美しさがあると思った・・・
関野さん本人の直筆に触れられたことで響く一瞬の出会いのごとく・・・
ここであと一室の展示を残すとこまで来たのだけれど・・・会場入りが
午後三時過ぎで気づけば終了まで残り30分・・・常設展もまだ見てない中
大急ぎで最終展示室を回り・・・アレコホールを通り常設展示へと向かい
[奈良美智] [A to Z Memorial Dogマスター型] (2007年)の小屋内の小窓
を覗くとDogのお尻越しにDogの正面を足早に通りすがる友達が見え・・
面白かった・・・[奈良美智+graf] [ニューソウルハウス](2006-2008年)も
外側を通るのみでフラッシュ不使用で撮影OKな[あおもり犬](2005年)を
既に暗がりと化しちょいと寂しげな雰囲気で佇む彼!?を同じく足早に観る
もう一人の女性と共にササッと激写しつつ・・残り20分位で駆け足ぎみに
急ぎ巡る[常設展]の特集展示[青森の版画 日本の版画 世界の版画]・・・
[棟方志功展示室]の[二菩薩釈迦十大弟子](1939/1948改刻/1973摺)が
迎えてくれる部屋も今回は速攻で一回り・・・次の展示で[恩地孝四郎]の
[あるヴァイオリニストの印象(諏訪根自子像)](1946年 木版/紙)の版画や
懐かしさに会うような[下澤木鉢郎]の[下北の女](1948年 多色木版/紙)や
世界の版画へ繋がる通路で[高木志郎]の[日本の鬼](1968年 多色木版/紙)
[北国の樹]シリーズ(1971/72年 多色木版/紙)が展示されていたので・・
青森から世界へ繋がっていくような展示の感じも受けつつ・・急ぐ・・・
次の展示室からは世界の版画となり[アンリ・マティス]の[ジャズ]から
[サーカス]&[道化師]etc(1947年ポショワール/紙)は色彩が踊るようで・・
[パウル・クレー]の[ホフマンの情景](1921年 リトグラフ/紙)という版画と
[綱渡り師](1923年 リトグラフ/紙)や[ヴァシリー・カンディンスキー]の
[オレンジ](1923年 カラーリトグラフ/紙)という版画や[パブロ・ピカソ]の
[女の頭部 横顔](1905年 銅板/紙)や[若い女の肖像(クラナッハによる)]
(1958年 カラーリノカット/紙)が並ぶ中・・・[オディロン・ルドン]の
[ベアトリーチェ](1897年 カラーリトグラフ/紙)という想像させるような
版画と[光の横顔](1886年 リトグラフ/紙)がとても印象的だった・・・
ラストの展示室は終末的な宗教画で館内に閉館のお知らせも流れていた
のでサーッと一回りして・・・もう一度[オディロン・ルドン]の[光の横顔]
を観に戻ってから会場を出た・・・まさかこんな沢山の版画の展示があると
思わなかったので後半の早歩き疲れと共にもっと早く観に来ればよかったと
反省しつつ・・・売店も八角堂も観れなかったこともあり・・・そうして
県美の外へ出るなり真っ正面に満月!?が出ていてビックリ!!!その日が満月か
どうかもわからぬまま持っていたカメラを出す自分の横ですかさず友達が
県美を撮るの!?と聴くのでお月様だと言うとビックリされてしまった・・・
しばし響くお互いの笑い声と共に・・・その日たまたま撮ったその月が・・
171年ぶりの[後の十三夜]というものだったと知るのはその二日後・・・・・
※展示作品の題名/年代等は青森県立美術館の作品リスト&リーフレット参照
※この[関野 準一郎展/Junichiro Sekino Exhibition]については
[KEI☆BOSI]BLOG☆星の玉手箱☆(2014/11/14)にも記事アリ☆
※青森県立美術館HPはこちら→[青森県立美術館]HP
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タグ:関野 準一郎
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